戦術について

スタッキングって?

ピックルボールをプレーする人
picklebouya

初めてPPAの試合動画を見た時、通常とは違った位置にレシーバーが構えていることがありました。???って思いましたが、これ「がスタッキング」という戦術だと、のちに知りました。「スタッキング」とは「積み上げる」という意味があります。

同じ型のプラスチックカップを決められた形に積み上げたり戻したりして、テクニックとスピードを競う「スポーツスタッキング」のあれですね。すなわち、同じ位置にプレーヤーが積み上がるという意味からきています。

初心者の方にもわかるように「ピックル坊や」も「ギリギリ頑張って」説明しますね(笑)。

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サーブの場合

なるべく具体的に見ていきましょう。

青のプレーヤーが左利きで、常に赤のプレーヤーがコートのアドバンテージサイドでプレーしたいとします。このポジションを維持すれば、常にセンター側を両選手がフォアで待つことができますものね。Sがサーバー、Rがレシーバーを示しています。

デュースサイドから、赤がサーブをする時、パートナーの青は、赤と同サイドの外側に立ちます。①赤がサーブを打った後、②赤はアドバンテージサイドにスライドし、青はコートの外側からデュースサイドに入ります。

次はアドバンテージサイドから青がサーブする場合です。パートナーの赤は青と同サイドの外側に立ちます。①青がサーブを打った後、②青はデュースサイドにスライドし、赤は外側からアドバンテージサイドに入ります。

逆のケースの時は、従来通りのポジションでプレーするだけですね。

サーブの時だけスタッキングを行うペアもあります。これを「ハーフスタッキング」と言います。一方で、レシーブの時にもスタッキングは行う場合があります。これを「フルスタッキング」と言います。

レシーブの場合

リターンの時の動きを考えてみます。赤が常にキッチン前で右側に立ちたいとしましょう。

デュースサイドで赤がリターンする場合。パートナーの青は赤と同じサイド前方、サイドラインより外側に立ちます。①赤がリターンした後、②青はそのまま横にスライドします。リターンした赤は、通常のように直線的に前に進むのではなく、斜め前に向かって走ります。

アドバンテージサイドで青がリターンする場合。パートナーの赤は青と同じサイド前方、サイドラインより外側に立ちます。①青がリターンした後、②赤はそのまま横にスライドします。リターンした青は、斜め前に向かって走ります。

スイッチも可能

このスタッキングの動きをすることで、新たな作戦も可能になります。それが「スイッチ」です。赤が常にキッチンの右側に立つことがわかり、相手はスキルがやや劣る赤ばかりを狙ってきたとしましょう。

青は斜めに大きくコートを横切ることをやめ、通常通り直線的に前に詰めます。赤は短いスライドではなく、コートを大きくスライドします。これで従来のスタッキングとは逆の「フェイク」を行うことができます。

通常のスタッキングと、このスイッチを、サインプレーで行います。こうすれば相手はどこに返球すればいいか、迷いが生じます。

テニスのIフォーメーション、オーストラリアンフォーメーションと同じような効果があります。

どこに立ってもいい

ピックルボールでは、サーバー以外の立ち位置に、ほぼ制約はありません。

ルールにはこうあります。

「ダブルスでは、サーバーを除き、すべてのプレーヤーがそれぞれのチームのネット側にいる限り、プレーヤーの位置に制約はありません。プレーヤーはコート内またはコート外のどこにいてもかまいません」

よってサーバーと同じサイドに立ったり、キッチンの横に立ったりするは可能というわけです。

どんな場合に効果あり?

どんな場合に、このスタッキングを用いるべきなのでしょう?

最初に例としてあげた、ペアのどちらかが左利きの場合は、最も有効と言えるでしょう。右利き同士でも、どちらかが極端にフォアが得意な場合や、かなり力量の高い選手の場合、どちらかが極端にバックが苦手な場合にも、ありかもしれませんね。

また相手を惑わしたり、ペース、リズムを変えたりするのにも使えるでしょう。

▶「Pickleball Channel」動画より

ただ特にリターンの場合は、かなりの距離を移動することになります。そのためリターンの深さや、スライスで滞空時間を稼ぐなどの高等技術が必要です。フットワークに問題があったり、ペアとの連係があまり良くない場合は、デメリットの方がメリットを上回るので、注意しなければなりません。

正しい位置ではないと失点

サーブを間違ったサイドから打ったり、リターンを間違った場所や違ったプレーヤーがすると、ポイントを失います(サーブ時はサーブ権の交代)。

偶数プレーヤーは自分サイドの得点が偶数(またはゼロ)の場合は、スタート時と同じデュースサイド。自分サイドの得点が奇数の場合は、スタート時と逆の位置となるルールを熟知する必要があります。

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カウントに四苦八苦している私には、まだまだの「領域」のです(笑)。あと、本場アメリカの記述にこんなものがありました。

「パートナーの女性を押しのけるためにスタッキングを選ぶのは大抵の場合、間違いだ」

「なぜなら、そういう女性の方が大抵の場合、男性より力量があるからだ」

ホント、そうですよね。

まずしばらくは、努力で技術を「積み上げる」ことにしましょう(笑)

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ピックル坊や
ピックル坊や
勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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