戦術について

9種類のサーブ

picklebouya

テニスでは基本肩口から上でボールを打つオーバーハンドでサーブを打ちますが、ピックルボールでは腰より下で打たなければなりません。私は、相手のサービスボックスの、どこを、どんな風に、どんな種類のサーブで狙えばいいのか、よくわかりませんでした。

学んだバリエーション、9種類の方法をシェアしたいと思います。

以前に紹介したサーブの規則はきちんと守るのを忘れないでくださいね。

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パワーサーブ

テニスでいうフラットサービスのようなものでしょうか。もっともシンプルで攻撃的なサーブです。制御できる範囲でフルスイングして、ボールにコンタクトし、スピードがあるサーブを狙ったところに打ち出します。

身体全体を使って、できるだけへその高さより下、ギリギリところでボールを打ち、フォロースルーもしっかり取ります。右利きの場合、右足がライン内側に入るまで振り抜きます。足が入っていいいのは、あくまで打ち終わった後ですね。

ドライブサーブ

テニスでいうスピンサーブでしょうか。プロもオーソドックスに使っています。インパクトの瞬間にボールをブラッシングするように打ち自然な縦回転をかけます。推進力をもってボールは打ち出されますが、相手コートに入ってから回転によって落下するため、ボールコントロールがしやすく、相手も打ちにくくなります

スライスサーブ

テニスでいうトリックアンダーサーブでしょうか。キレイなスライスのアンダースピンというよりもボールの内側をインサイドアウトのスイングで削るようにうち、不規則なサイドスピンで相手を戸惑わせます。コートに落ちてから減速したり、はねにくかったり、曲がったりと相手のタイミングを外すのに効果的です。

ロブサーブ

これはテニスにはないサーブですね。ピックルボールで最も打ちづらいとされているのが、ベースライン奥に入る深いサーブです。パワーやスピードがなくても、ロブを使って深く打つことはかなり有効です。後ろからハードヒットしても、なかなか1発で決めることができないのが、ピックルボールです。

パワーサーブやドライブサーブで身構えていた相手もかなり打ちづらくなります。相手になるべく低く打たせるよう、あまりボールをはねさせないようにするのもポイントです。

ドロップサーブ

ノンボレーゾーン(キッチン)のライン上はフォルト(オンラインはダメ)となるのは、サーブのルールで説明したとおりですが、なるべくキッチン側ギリギリにボールを落とすサーブです。

深いサーブやドライブサーブに対処するため、後ろに下がっているレシーバーに有効です。先のスライスも組み合わせれば、相手をさらに混乱させることができます。

サーバーが1度ボールを落としてから打つことも「ドロップサーブ」と言いますが、その形から、キッチンのわずか先に落とすのも、タイミングを外す手段としては有効です。

バックハンドサーブ

先のスライスサーブなどをバックハンドで打ちます。普通にフォアで打つ構えから、さりげなく前足を踏み出し、バックの構えに切り替えて相手を翻弄します。特にアドバンテージサイドでボールの内側を削るように打ちセンター付近に落とせば、フォアで構えていたレシーバーはかなり走らされます。また落ちてからボールはさらに外側に逃げていくため有効です。

ワイドサーブ

ドロップサーブに似ていますが、特にデュースサイドでショートコーナーを狙って短く打ちます。ドライブ気味に左に逃げる横回転をかけるのが理想です。相手を大きくコート外に追い出すことができます。

アドバンテージサイドでは右に逃げるスライスの横回転で同じようなショートコーナーが狙えます。

ボディーサーブ

これはテニスと同じです。相手のボディー付近を狙います。レシーバーのフォアで回り込むか、バックで打つかの選択を迷わすことができます。スピードのある、パワーサーブやドライブサーブの方がより効果的です。

圧倒的にフォアを得意とするプレーヤーが多いピックルボールでは体の正面だけでなく、レシーバーの左腰よりやや先、回り込むのがわずかに遅れる位置にボールを配球するのも効果的とされています。

チェンジアップサーブ

ようは、これまでの8種類の組み合わせです。パワーサーブやドライブサーブを主体に戦いながら、大事なポイントで、ロブサーブや浅いドロップサーブやショートコーナー狙いのワイドサーブを混ぜます。レシーバーは的を絞れなくなり、ミスを誘発できます。

ノーバウンドで打つボレーサーブを打ち続け、あるときにボールをバウンドさせる「ドロップサーブ」を打つのも、相手のタイミングを外しやすくなります。

良いサーブとは深いこと

いろいろなアメリカの解説を見たり、実際にコーチに聞いたりしても、「とにかく深く打つ」という考えは一致しています。

スピードとパワーや、スピンなどの回転量も大事ですが、それよりも重要視されているのは間違いなく「深さ」です。

まずはプレースメントに重きを置き、その段階をクリアしたら、スピード、パワー、回転量の順番で向上せていけば良いのではないでしょうか。

ウォーターズ母娘の教え 7つのポイント

「USA Pickleball」公式動画より

ピックルボール界で最も有名な母娘ペア、母親のリー・ウォーターズと娘アナ・リー・ウォーターズがサーブの「7つのポイント」を教えてくれます。

  • ①サーブを打つ前に自分のルーティンをもつ
  • ②リストや肘を使いすぎず腕全体を肩から振り子のようにして打つ
  • トスを正確に
  • ④相手レシーバーのバックハンドに深く打つ(狙いすぎず、ベースラインやや内側の心持ちでOK)
  • ⑤風の影響を忘れない
  • ⑥インパクトの時、ボールをよく見る
  • ⑦相手のバック狙い一辺倒でなく、いろいろサーブに変化をもたせる

プラスアルファ最新?のサーブ

その他にも、まだまだ発展途上のピックルボールでは、新しい種類のサーブも「開発」されているようです。

ボールをバウンドさせてもいい「ドロップサーブ」は、腰下で打つや上向きの弧を描くスイングをするという、ボレーサーブのルールが適用されないことは以前、ご説明しました。またボールが跳ねやすくなるように地面に叩きつけるのは、違法とも付記しました。この2点を踏まえて、次のようなサーブが考え出されたそうです。

頭の上に手を上げた状態からボールを自然落下させ、なるべく高く弾ませたボールを上から下へカットするように変化を加える。これならスライスサーブのインサイドアウトにより強力な変化を生むだけでなく、アウトサイドインにカットして、左に曲げることもできますね。

またこのボールを落下させる「ドロップサーブ」の方法で、より強力なトップスピンをかける。これとの組み合わせでもう一つ。「ドロップサーブなら何バウンドさせて打ってもOK」のルールを利用して、1バウンドで打つと見せかけて、2バウンドや3バウンドで打って相手のタイミングを外す。なんてのもあるみたいです。

いろいろありますね。あなたは他に思いつくものありますか? 開発できたら、ぜひ大阪からピックルボール情報発信中の「ピックル坊や」に教えて下さい。

いずれにしろ、サーブは唯一自分だけでコントロールできるショットで、かつピックルボールでは直接ポイントに結びつく非常に重要なショットでもあります。ぜひ完全マスターしたいものですね!

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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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