テニスとの違い

テニスから転向組は成功できる?

picklebouya

ここ数年、多くの有名な元プロテニス選手が次々とピックルボール界に転向しています。あなたが、もしテニス経験者なら、ほとんどの選手の名前をご存知ではないでしょうか? プロリーグができ、賞金も高額になってきていますが、はたして簡単に成功できるのでしょうか?

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有名テニス選手が続々と

有名選手を列挙しますね。

1987年10月7日生まれ、37歳。2006年から2022年まで男子テニスのATPツアーで活躍。2017年ウィンブルドン4強、2018年自己最高11位。通算ツアー優勝はダブルス含め15回。2023年からピックルボールプロ。
1989年7月23日生まれ、35歳。ジュニア時代から天才と呼ばれ、2007年から2024年までATPツアーで活躍。2012年自己最高38位。全米オープンで2度4回戦進出。2024年からピックルボールプロ。
1985年4月26日生まれ、39歳。208センチの長身から繰り出すサーブを武器に、2007年から2023年までATPツアーで活躍。2018年自己最高8位。2010年ウィンブルドンで史上最長11時間5分の試合も経験。2024年からピックルボールプロ。
 1992年9月24生まれ、32歳。サーブと強烈なフォアを武器に2011年から2023年までATPツアーで活躍。2017年自己最高8位。2018年ダブルス2位。グランドスラム複混合で4度優勝。リオ五輪混合金メダル。2024年からピックルボールプロ。
 1992年1月13日生まれ、33歳。大学時代からダブルスプレーヤーとして活躍。WTAでは23年までプレーし2020年にはダブルスでタイトル獲得。2019年ダブルス自己最高38位。2024年からピックルボールプロ。
 1994年2月25日生まれ、30歳。20歳の時、2014年ウィンブルドン準優勝。同年全豪、全仏でも4強。WTAでは24年までプレーしツアー優勝は単1回、複1回。2014年自己最高5位。2024年からピックルボールプロ。

男子ではジャック・ソック

まだ30歳と若く、男子で最もピックルボールでの成功に近いとされているのが、ジャック・ソック選手です。テニス時代をご存知ではない方のための、スーパーショット集の動画です。ぜひ見てみてください。

「Tennis TV」公式動画より

フォアの強烈なスピンが印象的でしたが、面白いものでディンクやATP(Around The Post)的な、結構、ピックルボールに近いスーパーショットもありましたね。

女子では大人気のプシャール参戦

女子では昨今、大きな話題となったのが、ウージニー・プシャール選手のPPA参戦です。若干20歳でウィンブルドンのファイナリストとなり、カナダのみならず、世界のテニスファンの間で大人気でした。動画はセンセーショナルな快進撃が、ついについえたウィンブルドン決勝です。

ウィンブルドン公式動画より

ピックルボールで即成功?

こんなトップレベルのテニスのプロなら、ピックルボールに取り組んでも圧倒的強そうですが、2025年2月、PPAツアーでのジャック・ソックのダブルス最新ランクは40位、ミックスは17位、シングルスは10位となっています。

シングルスでは強烈なフォアを武器に上位には、いますが、ミックスのパートナーの強さの割には勝てていないと分析されているそうです。特にダブルスで、まだまだピックルボール独特の戦術の部分に苦戦していると言わざるを得ないのでしょう。

PPA Tour公式チャンネルより

ピックル界最強の称号を持つベン・ジョンズ選手に、シングルスでジャック・ソック選手が挑みますが、敗れます。ただ強烈なフォアハンドはテニス時代とそっくりです。

苦戦ぶりは女子のプシャール選手も顕著なようで、ダブルス57位、ミックス55位、シングルス35位となっています。

PPA Tour公式チャンネルより

白熱の一戦なんとかプシャール選手がフルセットで勝利

ジャック・ソック選手とプシャール選手がペアを組んでのミックスダブルス

やはり厳しい世界

ジャック・ソックと同じくテニスで元世界8位だったイズナー選手がピックルボールとテニスの違いについて答えているPPAのインタビューを見つけました。

まずピックルボールでは、オーバーハンドからサーブを打てないため、身長2メートルのイズナーのテニスでの最大の武器サーブが失われたこと。

リターンを受けた後のサードショットはテニスのタッチショットやドロップボレーと似ていて、うまく行っていること。身長がありすぎると、ボールが跳ねない分、ラリーで低いボールを打つのが不利になると思うこと。ただ前に出ればリーチが長い分、たくさんのスーパーショットも打てること。一方でボディー付近の処理は難しくなること、などを話しています。

PPA公式動画より

まだ始まったばかりとはいえ、2月最新のランクで見ると、ジョン・イズナーはシングルス213位。サム・クエリーは132位。やはり一筋縄ではいかないようです。「テニス選手はスムーズにピックルボールをプレーできるようになるが、必ずしも一流の選手になれるとは限らない」との言葉もあるようです。

とはいえ、イズナーがインタビュー終盤で語っているように、ピックルボール先駆者たちへのリスペクトの念を忘れていませんし、決して簡単ではないと分かっている上での挑戦だそうです。

テニス界との共存は?

グランドスラム24度の優勝を誇る絶対王者ノバク・ジョコビッチ選手が、ピックルボールの商業的部分を取り上げて「テニスクラブが危機に瀕している」と発言しました。またウィンブルドン覇者でイギリスで大人気のアンディー・マレー選手は「私はピックルボールが好きではありません。音が少しうるさいと思う」と語ったりもしました。

テニス選手がそれだけ、ピックルボールに興味関心をもったり、逆にテニス界を脅かすほどの危機感を抱いたり、していることだけは間違いなさそうです。

再びイズナーの言葉を借ります。

背丈の小さな子どもたちがボールがあまり跳ねないピックルボールを楽しんで、将来テニスに転向する道も増えれば、お互いの競技人口の増加につながるのでは

両方が大好きな私も、対立ではなくお互いが盛り上がる形になるのが、一番と思います。テニスからの転向の選手たちも、一過性の話題づくりにどどまらず、ピックルボーラーたちを倒せるところまで上り詰めてくれれば、より面白いと思います。

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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