ダブルス 左サイドか右サイドか①

ダブルス 左サイドか右サイドか①

ダブルスであなたは、右サイドになるか、左サイドになるか、どうやって決めていますか?
スタッキングを使わなければ、必ず一方になることはありませんが、どちらを選ぶかで、ある程度、役割は決まってきます。本当に上手いプレーヤーの場合ですが。。。(笑)

左利きのプレーヤーと組んだ場合は、左のフォアを生かすため、左利きのプレーヤーが右側に、右利きのプレーヤーが左側に立つのが一般的です。最もボールが来やすいセンターを2人ともフォアでカバーできますからね。
ですが、右利き同士の場合、それぞれ、どのようなプレーヤーが、どちらのサイドに向いているのか、決める際に迷いませんか?
左サイドは攻撃的
左サイドに立つプレーヤーは一般的に攻撃的だと言われます。センターに来たボールは基本フォア側が取ると決めているペアも多いと思います。
その分、左サイドの選手が、フォアで打ち込むケースも多くなりますし、カバーする範囲も広くなります。
プロの場合、左サイドがステップオーバーして、自陣コートの60~70%以上受け持つのも全然普通のことのようです。
左サイドに適した条件 | |
① | 良いフォアハンドを持っている |
② | センターより向こうまでカバーできるフットワーク |
③ | バックハンドのスライスのディンクが上手い |
④ | 攻撃が難しい球でもディンクで動かせる |
⑤ | ロール、フリックなど多彩な攻撃力 |
またクロス方向に打ち合うことが多いディンクでは、左サイドに立つと、角度の付いたバックハンドの浅いところ、深いところを狙われやすくなります。
バックハンドのスライスでうまく処理できるかは、左サイドを任されるうえで重要なポイントとなります。
バックハンドより、どうしてもフォアの方が攻撃しやすいため、ディンクの中でうまくちらして次の自らのチャンスを作り出したり、ロールやフリックなどのテクニックで攻撃したりも、できる方が理想です。
半分笑い話ですが、一般的には、とにかくボールを触りたくて仕方がない、自分がポイントを奪いたくて仕方ない人、アグレッシブな性格の人が向いていると言われます。
あくまで笑い話ですから、お互い譲り合わず、遠慮せず左サイドに手を上げてくださいね(笑)。
右サイドは献身的
右サイドに立つプレーヤーは、どちらかと言えば、ゲームメイクを担当します。左サイドがフォアで強打する分、あまり無用なミスはしたくありません。
ドロップショットでキッチン前を奪いに行ったり、ディンクでは我慢ガマンのショットを繰り返したり。メンタルも重要です。
左サイドの攻撃を生かせるプレーヤー向きです。
左サイドのパートナーの領域の越えたセンターは、バックハンドで強打できる方が理想でしょう。先ほど我慢としたディンクでも、バックで打つことになる、ネットの低いセンターに来たボールならスピードアップできる方が好ましいです。
右サイドに適した条件 | |
① | 巧みなドロップショット |
② | 忍耐強いディンク 特にフォアが得意 |
③ | 攻撃的なバックハンド |
④ | 相手攻撃を跳ね返すディフェンス力 カウンター力 |
⑤ | 常に冷静な判断力 左サイドを生かす戦術力 |
攻撃的な左サイドのパートナーが打ったボールを返される場合、連続攻撃を避けるため、自らの方に飛んでくることもあれば、甘くなったボールの的にされるケースも多々あります。
それをディフェンスしてニュートラルに戻したり、カウンターしたりと、ショット選択において常に冷静な判断が必要です。
こちらも半分笑い話ですが、左サイドのプレーヤーが暴れても我慢できる人、密かに自分がゲームをコントロールしているとほくそ笑むような人、クールな戦略家になりたい人が向いていると言われています。
あくまで笑い話ですから。左サイドはワガママ、右サイドはちょっと性格の悪い人、というわけではありませんよ!
役割に縛られなくていい
と、ここまで、両方のサイドの違いを分かりやすくするために書いてきましたが、その「役割」が明確に決まっているわけではありません。
役割に合わせることに縛られて、プレーする必要はありません。
テニス経験者の私は、テニスのダブルスの場合、右サイドが多かったです。1ゲーム4ポイントで奪取できるため、左サイドに30-40、デュースの際のアドバンテージなど、重要な局面が回ってくることが多いため、パートナーに、そこを任せたかったのが一つ。また自分がスピンサーブをバックでクロスに引っ張ることが苦手だったのが、最大の原因でした。
その代わり、フォアは得意でした。デュースサイドで相手の前衛をリターンから攻撃したり、大事な1ポイント目で積極的なプレーをするのが、心地よいタイプでした。
どちらかと言えば、ピックルボールで言えば、左サイドの性格でしょうが、テニスでは右サイド。逆になるのは面白いところです。
どちらが強い 弱いではない
ミックスの場合、プロでは男性が左サイド、女性が右サイドでほぼ決まっているようですが、絶対女王アンナ・リー・ウォーターズは、女子ダブルスの場合、最高の左サイドプレーヤーとして名を馳せています。
ベン・ジョンズとコリン・ジョンズのジョンズ兄弟が絶対的な強さを誇った当時、兄コリンは絶対に右サイドでした。ジョンズを生かすその完璧で献身的なプレーは「GOAT」と、崇め奉られるほどファンも多かったようです。
今で言えば、ディラン・フレイジャーとJWジョンソン。右サイドはフレイジャー、左サイドはJWと決まっています。どちらも素晴らしいプレーヤーです。
▶「PPA Tour」動画より ジョンズ兄弟VSフレイジャー&JW
ベンとJWのプレーする時間帯が確かに多いですが、大事なポイントで見せる、コリンやフレイジャーのアーニーを決めたり狙ったりする姿は圧巻です。
プレーや性格のタイプで、サイドを決めることは分かりましたが、それだけでは決まらないのでは? という話もあります。
それがあなたの「利き目」です。次回は、その点をお話したいと思います。
