戦術について

最初に4点取った時の勝利確率

ピックルボールのコートとネット
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序盤リードは有利?

以前、トスに勝った場合、サーブ権を取るべきか、レシーブを取るべきか、について調べました。

データ的に有利不利は、ほぼない。アメリカでは、試合終盤に有利になるよう、あえて、太陽の眩しさや、風向きなど、自分の不利なコートから、試合をスタートする風潮もある、という話をしました。

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しかし、その時から気になっていたことがあります。「とはいえ、ピックルボールにおいては序盤のリードが大きな意味を持つ」との記述が、あちらこちらで見受けられたのです。

そのネタ元と思われる数字を見つけたので、今回、シェアさせていただきたいと思います。本当にピックルボールに「逆転劇」は少ないのでしょうか?

「The dink」ロバート・S・コーマック著のデータより引用

https://www.thedinkpickleball.com/data-shows-early-lead-offers-89-win-probability

サービス開始対レシーブ開始

2024年10月13日に開催された 2024 PPAチャンピオンシップ ラスベガス大会の82セット(シングルスを除く)で確認したデータだそうです。

まずサービスを選んだ方とレシーブを選んだ方の勝利確率は41勝41敗、見事きっちり50%に。有利不利が関係ないことが統計的に証明されました!

9ポイント目を先に取ったら

次に9ポイント目を先に取ったチームの勝利確率は98%。

11点先取ですから、これは当たり前といえば当たり前。驚くようなものではありませんね。

最初に9ポイント獲得時の勝利確率
区分けサン
プル
勝利敗戦確率
女子ダブルス2828100%
男子ダブルス1919100%
ミックス353394%
通算828098%

6ポイント目を先に取ったら

では6ポイント目を先に取ったらどうなるのでしょう? その確率は88%

あれ?意外に高いと思いませんか? まだまだ分からないはずのセット中盤ですよ。

最初に6ポイント獲得時の勝利確率
区分けサン
プル
勝利敗戦確率
女子ダブルス282486%
男子ダブルス191789%
ミックス353189%
通算82721088%

4ポイント目を先に取ったら

さらに驚くべきは4ポイント目を先に取ったときのデータです。

なんと89%!まだまだセットが始まって3分の1の段階で、9割近く勝敗が決するというのです。

これはなんとも極端だとは思いませんか?

最初に4ポイント獲得時の勝利確率
区分けサン
プル
勝利敗戦確率
女子ダブルス282693%
男子ダブルス191789%
ミックス353086%
通算827389%

データは不思議なもので

大阪から情報発信中の私「ピックル坊や」。30年以上勤めたスポーツ新聞社で、プロ野球のデータコラムを書いておりました。

そのとき8回までリードしているチームは8、9割方、そのまま勝利するというデータを出したりしていました。野球はよく逆転のあるスポーツと言われますが、実は意外とそんなことはないのです。

「思い込み」はときに冷静な判断を狂わすものです。

また無死一塁で送りバントをするか、強行策(普通に打って出る)か、どちらが得点の入る確率が高いかも調べました。その際、得点圏に走者を背負ったらプレッシャーを感じたり、エラーする確率が高い高校生と、救援投手のレベルが高いプロ野球選手ではその割合が変わることを学びもしました。

先の「先行逃げ切り」パターンも、チームの投手力の差によって全然数字は変わってきます。

数字は数字として意外に正しいのも事実ですが、意外に実際にプレーする人間のレベルに左右されるというのも、また事実なのです。

あくまでプロのレベル

ピックルボールは、サービス権のあるときにした得点が加算されないサイドアウト制を採用しています。その分、連続して得点が上積みされることが多いです。

またアンダーサーブ「縛り」、2バウンドルールによりテニスでいうサーブ&ボレーができないため、リターン有利はなかなか揺らぎません。

よってダブルス4プレーヤーのスキルレベルが拮抗していればいるほど、序盤の得点差は、そのまま最後まで変えがたいというのは、正しいと言えることかもしれません。

われわれレベルにどう当てはめるか

ですが、われわれ一般レベルの場合はどうでしょう?

突然、相手ペアのコンビネーションが乱れたり、バックやロブ対応が苦手という弱点が発覚したりと、ゲームの展開が変わることも、よくあるのではないでしょうか?

テニスの7ポイントで決まるタイブレークでは、最初に4ポイントを取った方が有利というデータがありました。

私もとても意識してプレーしていましたが、実際のところ、この数字は私にとっては、絶対ではありませんでした。キープ力が高い強烈なサービスもありませんでしたり、マッチポイントが近づけば近づくほど緊張でミスを連発するなんてこともあったからです。ペア2人でサーブを回すダブルスでは、その傾向はより顕著になりがちでした。

さてピックルボールの話に戻します。4点奪ってバンザイと喜び、4点失えば、あぁゲームセットだ、と絶望するのでしょうか? 私は、次の「自分に全く都合の良い解釈」で、平常心を保とうと思います。

先に4点目を取ったら、これは有利と、先のデータを思い出し、気持ちの余裕を持つ。

逆に4点目を失ったら、プロのレベルと違い、何があるか分からないと逆転を信じて諦めない。

今回なかなか驚きのデータを頭にインプットしてしまいましたが、ときに数字を信じ、ときに数字を疑う「作戦」で、今後もいこうと思っています(笑)。

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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