バックハンドロールって?

バックハンドロールって?

「バックハンドロール」ってみなさんはご存知ですか? 以前ご紹介したピックルボール界のレジェンド、ベン・ジョンズ選手の「必殺技」です。技術的なことは、まだまだ全然お伝えする立場ではない「ピックル坊や」ですが、格好良くて憧れてしまいますので、どんなテクニックなのか、ご紹介できればと思います。

ネットの低い位置から攻撃
プロでも難しいショットだそうです。まずはベン・ジョンズ本人が質問形式で解説している動画を見ていただいた方が理解が早いと思います。
少し違いますが、分かりやすく言うなら、テニスのバックのドライブボレー、卓球のバックのドライブのようなものでしょうか?
▶「Simone Jardim Pickleball」動画より
ディンクのバックのスライスの攻防に入ったときが、このショットの狙い目です。
ダイレクトでボレーできる距離に来たら、ネットの低い位置からでも、この「必殺技」を発動します。ワンバウンドさせて打つことはないそうです。ドライブ気味の回転でイッキにスピードを出したボールで方向を変えます。ダウンザラインや相手の肩口を狙います。
スライスのディンクショットを想像していた相手は反応しづらくなります。打つ方としても、相手のスライス回転を利用した方が、よりドライブがかけやすくなるそうです。
技術的には、膝を曲げてボールの下に入り、パドルは低い位置から頭の高い位置まで打ち上げまるそうです。「よく勘違いされているが、手首を動かしすぎてはいけません」と、ベンもコツを明かしています。
パドル面を約45度の角度に保ち、少し前にまっすぐ動かすだけで十分回転はかかる、と。あとは接触する高さに合わせてわずかに面を調整するそうです。なんとも難しそうですが(笑)。
ロールとフリック
本人が一人称で教えてくれる動画では、まずは手首を使わずリスクの低い「ロール」を覚えることを推奨しています。
先程同様、手首を使いすぎないこと、前に押し出そうとしすぎず、下から上への意識を持つこと、パドル面を開かず下方向45度に向けること、きちんとダウンザライン方向にスイングすることなどを伝えています。
5分14秒過ぎからはもっと高度なバリエーションの話になります。ダウンザラインに打つと見せかけて、パドルの先を少し下げ、ボールの外側を触り、わずかにコースを変えて、相手の左肩を狙うというもの。
そして6分30秒から、さらなる高等技術「バックハンドフリック」について語ります。先ほどまでの「ロール」ではあまり手首を使うべきではないとの説明でしたが、「フリック」は手首を使います。
注意点としては、ネットより高い位置にボールが来ているのが望ましいこと。ネットより低い場合は、ワイパーのように手首を使いすぎず、少し返すまでの位置に留めること。
手首だけの力では苦しい場合、肘の曲げ伸ばし(フリスビーのような動きでしょうか)をわずかに使い、パドルのヘッドスピードをあげること。
膝を曲げボールと自分の目線の高さを同じに持っていくことなど。
まさにプロの技
いやあ~どれもこれも難しそうですが、ベンは「試してみる価値はある」と結んでいます。
相手が弱点と思って狙ってきたバックハンドで、痛快にウイナーを奪えたりしたら最高ですね。相手は突然の攻撃に「ウワっ」ておののき、回転のかかったボールがストンとベースライン際に落ちるなんて、想像しただけでワクワクしてしまいます。
どうみても簡単にマスターできそうにないですが、私も頭の片隅に、このコツをしっかり入れて、チャンスが来るときを待ちたいと思います(笑)。