ピックルボールの騒音問題

ピックルボールをプレーする4人
picklebouya
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ピックルボールの音は70デシベル

「コン!コン!」と鳴るピックルボールの音、皆さんはお嫌いですか? 私は、もちろん好きです。この規則性のある音も、ピックルボールの味わいの一つだと思うのですが、本場アメリカでは、しばしば「騒音問題」として取り上げられています。

研究によると、ピックルボールの硬いボールと、硬いパドルの衝突で起こる音の大きさは、70デシベルだそうです。これは掃除機をかけているときの音や、道路脇の騒音、セミの鳴く音などと同レベルだそうです。

ボブ・ウネティッチ氏(77歳)は元エンジニアで、熱心なピックルボール選手で、コンサルティング会社「ピックルボール・サウンド・ミティゲーション」を設立して以来、音に関する第一人者です。ウネティッチ氏によると、100フィート離れた場所からピックルボールを打つ音は、掃除機と同程度の70デシベルに達する可能性があると言います。

ニューヨーク・タイムズ電子版よりピックルボールコートでの音

上のサイトではピックルボールのコートそばでの音声も聞けます。音だけで聞くと、客観的に、その音量がわかって面白かったです。やっているだけでは気づかないことがあります。

カンザス州、ミシガン州、ペンシルベニア州、オレゴン州など数十の自治体で社会問題化。議会をに取り上げられたり、コート運営者や市を訴える裁判沙汰にまでなっています。これは日本ではあまり知られていない事実だと思います。

音の大きさ主な目安
120デシベル飛行機のエンジンの近く
110デシベル自動車のクラクション(前方2メートル)
100デシベル電車の通るときのガード下
90デシベル大声による独唱、騒々しい工場の中
80デジベル鉄道の線路脇、飛行機の機内
70デシベル掃除機の音、騒々しい事務所
60デシベル普通の会話、静かな乗用車
50デシベル静かな事務所
40デシベル昼間の静かな住宅地、図書館
30デシベル深夜の郊外、ささやき声
20デシベル木の葉のふれあう音

北海道旭川市公式ホームページより

高音かつ継続性

テニスで発生する音は40デジベル程度だそうです。ピックルボールの70デシベルはそれよりも大きいです。とはいえ、掃除機の音では「公害」レベルとは少々、大げさなような気がしますよね。

ですが、人間の耳の聞こえ方は、音量によるものだけで不快感が決まるわけではありません。より問題なのは、その周波数だそうです。

「コン、コン」というピックルボールの場合は1,100〜1,200ヘルツと高音になります。これはゴミ収集車などが通る際、注意喚起のため鳴る「ビー、ビー」といった警告音に近いものだそうです。

このヘルツ数だと、同じ70デシベルのものが、85デシベルにまで上がって感じるのという研究結果もあるそうです。

▶「ワシントン・ポスト」公式動画より

また不規則な継続性も関係します。アパートなどで、隣の部屋の流しの蛇口から水滴の落ちる「ポツ、ポツ」という音が、非常に気になった経験はありませんか? 永遠に続くかのように思えてしまう、この連続性も、人を不快にさせるそうです。

先に登場したウネティッチ氏は、トタン屋根に当たる雨音のようなものと指摘しています。

コートの急増 4倍の人

アメリカでここまで「社会問題化」している原因は、ピックルボールの急激な普及により、本来、静かな住宅地にあることが多いテニスコートが、軒並みピックルボールのコートに転用されて起きているものだと推測されます。

ここで考えてみてください。

ピックルボールはテニスコート1面あたり4コートが作れます。4人✕4コートで16人ものプレーヤーが楽しめることは、我々にしてみれば、大きなメリットですが、一方で、周囲の住民にとっては、4倍の人の声が聞こえているということになるです。

一人ひとりは、今までのテニスコートと変わらぬ騒々しさだと思っていても、音の聞こえ方同様、「4倍の部分」を認識しないでいると、周囲の人がなぜうるさく感じているかを理解できないと思うのです。

対策はコストにはね返る

議会の決定などで、コートのフェンスに防音壁が設置されたり、発生する音を抑えたパドルやボールの用具開発なども始まっているそうです。ですが、それはわれわれプレーヤーにとって、当然、コート使用料や、用具代という形で、はね返ってくることになります。

せっかく日本でもピックルボールが注目され始め、もっともっと広まってほしいと思う人たちの中で、ちょっとぐらい周囲に迷惑をかけてもいいと思う人はいませんよね?

アメリカのコート事情がすぐに日本に当てはまるとは思えませんが、体育館で行うにしろ、バドミントンや卓球より、音が発生するのは事実です。

完全に「音無し」というのは厳しいですが、「大人らしい」振る舞い、マナーで、ピックルボールを楽しめれば、より気持ちいいと「ピックル坊や」は思うのです!

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ピックル坊や
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勝手に広めるンルン
大阪府生まれ。大学までテニス部。大阪から情報発信
ピックルに目覚め、ルンルン楽しく上手くなれるのか検証中
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